フェリー太陽の船員たち、けっこう郎らかで、客なんか気にせずはしゃぎあってる。
窓口のひとも同様。
乗船簿に一等と書いたら、「二等とかわりませんからやめましょよー」と言う。
「いや、ほら2500円くらい余分に入るから、フェリー存続のため」とニヤケタラ、笑って一等切符切ってくれた。
フェリー乗り込んだら、一等室が鍵かかってて、入れない。
「まあ、いいや」と思ってて、同じフロアのベンチで寝転がってたら、出港10分前くらいに、Tシャツの上にキャプテンスーツ羽織った奴がやって来て、一等屋のドアをガチャガチャやってる。
「あーー、すみません、空きます?」と尋ねると、「いま、開けますねえ、ごめんねえ」なんて案配。
操縦室行って、鍵もって帰ってきて、またガチャガチャして、「あれえ、二等室の鍵だあ、こりゃ」なんて呟いて、また操縦室へ戻って、別の鍵を持ってきて、「ははあ、開きましたー。今年初めての一等のお客さんだあ」と笑って去ってゆく。
その後、キャプテンスーツの彼、出港10分前だというのに、ターミナルの通路でダベリながら。よゆーでタバコふかしてる。
キャプテンスーツの彼は、やっぱり、船長だった。
今日は、屋久島ー口永良部島の往路も、復路も、かなり時化ててゲロ船状態、条件付出港。
帰路のローリングなんか絶対、搭載された肥溜めトラックもコンテナも、ぜったい、ずれて動いてた。
ところが、船長、屋久島の風下に入って、ちょっと凪ぎったら、とたんに操縦席を離れて、甲板に出てきて、よゆーーでタバコ一服。
奴を見てるのは一等席の、俺だけ。
奴、船室からニヤニヤ見てる俺に気付く。
俺、カメラを、取りだし奴に向ける。
奴は、人差し指立てて、チッチッチ。
お互い、ガラス越しに笑いあう。
久々に、男を見た。
屋久島はヒトケが多くて、俺には厳しい。
ホテルは、なよった、トレッキング族満載。
なんか、凡庸で、なんの面白みもない。
ここにいます: 30°13.9810’北 130°33.3670’東
http://maps.google.com/maps?q=30.23303%2C130.55614