今日は、調布から、大島へセスナで飛んで、そこから利島までヘリで飛んで、たった50分だけ利島に滞在して、自転車でヘリポートから港まで走って、フェリーで大島へ帰る予定だったのだが、、、
東海汽船、確かにちょっとした低気圧できたけど、今朝の下り便、利島に寄らずに通りすぎた。
慌てて大島でレンタカーを借りた。
セスナ大島着09:30。ヘリ大島発11:50、利島着12:05。利島から戻るフェリー、利島発12:50で大島14:10帰着。このフェリー逃すと、もう明日まで利島をでる足がない。
明日だってフェリーが利島に着くかは不明。ヘリでなければ1週間帰れなくても冬は当然。
正月だから、いくらご祝儀つんでも、ここ数日、仮に凪ぎでも漁船だって船を出してはくれないだろう。
朝09:30に大島に着いた時点で、風はアメダス風速8ー10mなのだが、空から見れば、海はベタ凪ぎ。セスナも揺れず。
自分の乗る予定のフェリーは、11時の時点で東海汽船WEB上、現地運航調査中のまま。汽船の本社電話しても、返答は同じく「調査中」。
クルマを飛ばして、大島岡田港の汽船のカウンターに直に行ってもそれ以上の情報なし。
利島港に電話したら、「きびしい状況です」とのこと、どうして、大島ベタベタベタ凪だよ!!!
入港試行まで、寄港するかは不明。
1ー2人の客しか居なくて、貨物もないなら、無理して寄港しないという、経済的根拠もあり、などという噂もあるが、それだけ波浪の影響を受け、入出港しずらい港ということなのだろう。
「今朝の下り、寄港してないのに、郵便とかないんですか?」
「昨日、久々に、寄港してますので、、」
「今日は何時で寄港可否決定します?」
「12時ごろには、、、、」
大島~利島のヘリは1150発
こうなれば、とりあえず、無理やり利島まで飛んで、そのままヘリを下りずに帰ってくる帰路を確保する。
大島空港にクルマで向かいながら、愛ランドシャトル(ヘリ)に電話して、利島便を予約の○○と自分の名前を告げると、運よく、この旅の怪行中、何度か話したお姉さん。
「利島でヘリポートを出ずにトンボ帰り作戦OK?」と聞くと、空席あれば、多分オーケー、とのこと。
「Webでは三角だから、ありそうですが・・」と、言うと、「いまどちら?」と言う。
「大島、もう空港前」
「空港のカウウターに行ってください」
「何時にカウンター空くのですか?」
「大島空港は常駐なので、連絡しておくので、着いて誰もいなかったら、カウンターのブザーボタンを押してください。空席が残ってれば、大丈夫」
大島空港のTALカウンター行って、まだチェックイン開始前だったので、言われた通りブザー押して、残ってた最後1席、利島ー大島を購入。操縦士にも連絡してくれて、前例なしの、利島でヘリトンボ帰り、OKとなった。
その時点で、まだ自分は、利島まで自転車を抱えて飛んで、空から利島港の様子見て、汽船もういちど電話して、船が着きそうだったら、利島のヘリポートに着いた時点で、復路のヘリはキャンセルしてしまえ、なんていう勝手な考えに溺れていたのだが・・・
TAL(愛ランドシャトル)のひとたち、みーんないい人達で、このひとたちが自分のためにしてくれたことに比したら、利島を自転車で走るなんていう矮小な目論見はどうでもいいこに思えてきた。
もし自分の身勝手で、ヘリの復路をキャンセルなんてしたなら、このひとたちの善意を無にして、自分もう、人間として最低・・・
「c/inの荷物ありますか?」とTALのお姉さんが俺に聞く。
しばし考えて、「この手荷物のリュックだけです」と答えながら、荷物をはかりに置いた。
「じゃあ、次は体重、はかりに乗って下さい」とお姉さん。
「えっ??? 大島じゃあ自己申告じゃないんですか?」と、絶句。
「はい、定員いっぱいなので」と、姉さんニヤリと笑う。
「やばい、いままで、サバよんでしのいできたのに・・・」
自分のせいで、なし崩しに、時間前倒しになってしまった搭乗手続開始時間をものともせず、次々とカウンターに出てきた、お姉さん、お兄さん、3人が、みんな笑ってくれた。
上空から見ると、利島港、晴れ、凪ぎ。
埠頭では、フォークリフトやらトラックやらが荷受けの準備を始めていた。
フェリーが無事に着岸したか、どうかは知らない。多分着岸したに違いない。
でも、もはやそれは、どうでもいいこと、になっていた。